セブンイレブン24時間営業は配送に好都合!の話


今日もまたセブンイレブンネタです。永江一石さんのブログに面白いことが書かれていたこと、そしてそのブログに対してのツイートがおかしなものばかりと感じたので今日も書くことにしました。
何度も書いていますがあらためて最初に書きます。セブンイレブンのオーナーになるためには土地と建物を持っていない人であっても、250万円を支払うだけで本部に土地建物を用意してもらいオーナーになることができます。
誰でも250万円払うだけでコンビニのオーナーになれるのです。こんなに安い金額でシステムからお店から仕入ルートまで用意してもらい、ノウハウも提供してもらうことができるのです。
どこかから誘拐されてきて無理矢理コンビニのオーナーをやらされていたり、加盟金として数千万円を支払ったにもかかわらず悲惨なことになってしまっているわけではないのです。
たった250万円支払うだけでコンビニのオーナーになれるのです。まずそのことが大前提であり、そのことを踏まえてこの問題は考えるべきです。
セブンイレブンの加盟金や粗利益に対してどの程度手数料を支払う必要があるかという話は以前に詳しく書きました。コンビニ経営について全く知らない人にぜひ読んでもらいたいです。
コンビニ経営に飛びつく人ってどんな人?の話

本部が24時間営業にこだわる理由の1つである配送事情

地域に一軒だけ「うちは深夜営業しません」という店舗がでると、深夜に配送していたトラックがそこだけ行けなくなる。別に配送のルートを組まないといけないので本部は簡単に「いいよ」って言えないわけですよ。また「うちは0時~5時まで閉める」「うちは11時~6時まで閉める」とかバラバラに言われると対応不可です。

コンビニの深夜営業をするか、店に任せるだけで相当部分が解決するはずをエビデンスを添えて
永江一石さんのブログの中で私が面白いと思ったのはこの部分です。目からうろこです。効率化を考えると配送の問題は考えれば考えるほど大きいと感じました。
移動時の渋滞などの道路事情、配送車の駐車スペースの問題、商品納品時の接客状況など、何から何まで夜中から朝にかけての時間帯にやることの効率の良さがずば抜けています。
道が空いていて配送車の移動パフォーマンスが優れている、駐車場がないコンビニ前に路駐するのも楽、納品時に客が少ないのでスムーズに納品することができます。
弁当など時間単位で賞味期限が切れてしまう物は夜中の配送にあまり影響しませんが、賞味期限の関係ない商品の配送は夜中から早朝の配送が圧倒的にコストパフォーマンスが良いです。
サーフィンに行く時は夜明け前に海に着くように出かけることが多いのですが、海に向かっている時にセブンイレブンに限らず、各社コンビニの配送トラックがかなり多いのです。
おそらく夜中、特に日が変わってから明け方直前頃が一番時間当たりの配送量や配送距離などコストパフォーマンスが良いのだと思います。
今コンビニ経営をしている人はこの効率の良い配送パフォーマンスが前提での加盟金と手数料率で契約をしているのです。だから加盟金が250万円とか300万円という激安で済むのです。

夜中から明け方にかけての配送ができなくなるとどうなるか

間違いなく新規の加盟料や手数料の料率が上がると思います。
今営業しているオーナーからは追加で加盟料を徴収することは無理でしょう。料率は上げたいところでしょうが、24時間営業に対する世論の批判を受けての対応なので、料率を上げることでさらなる炎上案件になる可能性があるので料率アップも難しいのではないでしょうか。
24時間営業の店舗が減ることで配送コストは激増します。その負担のほとんどはセブンイレブン本部にいくことになります。今後の2年から3年にかけてセブン&アイ・ホールディングスの業績に注目したいです。
24時間営業をしなくても夜中や早朝近くに配送は可能との意見もありますが閉店しているお店への配送、店の前にきても店主の反応がなかった場合の対応方法、どの程度まで待つかなど、具体的に考えるとなかなか難しいのではないでしょうか。
夜中であっても配送時間はばらつきます。閉店している時間に今までと同じようなパフォーマンスで配送するのは不可能だと思います。
トラブルを避けるためには配送時間を前後にずらすしかありません。このことによるセブン&アイ・ホールディングスのコストアップと業績の推移、そして新規加盟料と粗利益に対する料率がどう変わっていくのか、とても興味深いです。

いい人のツイート

永江さんが書いたブログに対していい人ツイートが乱舞していました。非喫煙者が喫煙者を援護する話と同じで、いい人ぶったツイートは気持ち悪いので嫌いです。
何よりも最初に書いたコンビニオーナになるための加盟料のことや、強制されてオーナーをやらされているわけではないという大前提がどこかに吹っ飛んでしまっています。
深夜のコストのことや、疲れているとサービスの質が落ちるなど、あまりにも論点と考えるべき部分が違い過ぎるのではないでしょうか。論点違いが悪いという話ではなく、論点違いの話を引っ張り出していい人ぶるツイートが気持ち悪く、違和感を感じるいう話です。

この記事を書いた人

山口 健一

20年以上会計事務所で勤務し、20件以上の税務調査経験があります。

これだけの経験がある私だからこそ税理士との交渉をスムーズでわかりやすいものにするお手伝いをすることができます。

税務、法務、労務など会社経営に必要な全て業務知識を網羅しており、私が可能なことは私が対応をし、専門家に依頼すべきことは適切な専門家に依頼、仲介をすることができます。