大阪府にあるセブンイレブンのフランチャイズ(FC)加盟店が「24時間はもう限界」として、営業時間を短縮したことで、本部と対立していることがわかった。
この店舗は人手不足などを理由に、2月1日から午前1?6時の営業をやめ「19時間営業」を開始。本部から「24時間に戻さないと契約を解除する」と通告されている。応じない場合、違約金約1700万円を請求された上、強制解約されてしまうという。
セブンオーナー「過労死寸前」で時短営業…「契約解除」「1700万支払い」迫られる
この記事に対して本部とオーナーとの契約のことを中心に2回投稿しました。
セブンイレブンオーナーの契約違反が叩かれないことの不思議!の話
セブンイレブン本部が悪であるは本当か?の話
2回とも元記事の奥さんを亡くした当事者であるオーナーに対する投稿ではなく、セブンイレブンなどのコンビニ経営のオーナーになりたいと思う人はどのような人が多いのか、どのような条件でコンビニ経営をすることができるのか、契約をするということはどういうことなのかということを中心に書きました。
今回は当事者である奥さんを亡くしてしまったオーナーのことについて書きます。
24時間営業をするという契約を履行することができなくなった時
原則として契約通りに契約を守れなくなった時の条件通りで仕方ないと思います。それが原則で当たり前であるということを踏まえたうえで本部と交渉をするしかないと思います。交渉というよりお願いですね。
奥さんが亡くなってしまったという状況が状況なので違約金の減額や違約金を破棄してもらう交渉、一時的か恒久的かも踏まえた営業時間に関する交渉をするべきです。
交渉をした結果1,700万円の違約金と契約解除とのことになったのだと思います。その後の経過状況はわかりませんが、この結果が満足できなかったから記事になったのでしょう。
本部が悪かったのかどうなのか、理由はわかりませんが交渉失敗です。奥さんを亡くしたばかりのオーナーがシッカリとした交渉をすることは難しく、それを求めることは酷ではありますが、現実は交渉とお願いで違約金と営業時間と契約継続の話を不満が残る状態で終わらせてはならなかったのです。
本部に何を言っても、どのようなお願いをしても聞き入れてもらえなかったのならば仕方ないとかではないのです。諦めて違約金を支払う契約と契約解除、両方とも新しい契約なので契約をしてしまったら履行する義務が生じます。
違約金を支払う契約と契約解除をすることに署名押印をしてしまったら、その内容を履行するしかなく、履行すべきなのです。内容が良くても悪くても非情であっても関係ないのです。契約は契約。破っても良い契約などないのです。
契約の本音と建前
契約にはいろいろな種類のものがあります。契約内容は履行する義務がありますが、全ての契約内容を履行する義務があるというのは建前です。契約を守らなくても良いという話ではありません。契約は契約ですので必ず履行する義務がありますし履行すべきです。
しかし現実は困ってしまった場合は話し合いや交渉次第、人間関係次第となることが多いです。この交渉や人間関係でどの程度良い条件に契約内容を変えることができるかはその人の能力次第です。
人の能力や人間性はこのような部分で生きてきますし、能力と人間性のない人はこのような交渉で良い条件を得られる可能性は非常に低いです。おそらく契約に本音と建前があるということすら知らない人が多いと思います。
飲食店での契約
契約をしている意識はないと思いますが飲食店で料理を頼み、発注通りの料理が出されて代金を払う。これも契約を履行しているのと同じことです。メニューに提示されている条件通りの具材が入っていなかったり、見た目が違う料理が提供された場合は契約違反と言えます。店側はメニューに提示した料理を提供することが契約を履行することになります。客側は決められた料金を支払うことが契約を履行することになります。
メニューに表示された通りの料理を提供することが契約を守ることになりますが、実際はメニュー通りの料理が出てくることは少ないです。メニューの写真はキレイ過ぎることが多く、マクドナルドでもどのようなお店でも同じ感じで提供されることは少ないです。
メニューと見た目が違う料理が提供された場合、契約とは違う条件の料理の提供なので客はメニュー通りの料理を提供させる権利があります。それができないのならキャンセルする権利もあります。
メニューとは見た目の違う料理が提供された場合、客はメニューと同じ見た目の料理を要求する権利、キャンセルをする権利があり、そして見た目は違ってもそのまま食べてしまうという選択をすることもできます。
メニューと実際に出てくる料理の見た目が違うことは契約違反ながらも当たり前のことなので、よほどのことがない限り気にせずそのまま食べてしまうことが多いはずです。
逆のパターンもあります。ラーメン店などで常連さんにはおまけのトッピングを付けてもらえることがあります。海苔だったり煮玉子だったりチャーシューだったり。契約とは違うサービスの提供なので契約違反ではありますが、客にとっては嬉しい契約違反ですので特に問題になることはありません。
このような常連さんに対するサービス、サービスされる側はお店やオーナー、店長や店員から好まれていると勝手に勘違いしてしまいがちですが、実際はそうでない場合も多いのです。
店の常連さんは自分では良い客だと勝手に思っていますが、店からしてみるとそうとは限らないのです。どちらかというと他客を増やす妨げになっている常連さんが多く、店にとっては扱いが難しい常連さんの方が多いのです。
常連さんは本当に大切なのか?の話
ラーメン店などでおまけのトッピングを付けてもらった場合はお店から好かれているか、面倒な常連だからしょうがねーなーと思われているかのどちらかです。
店内で自分が常連であることをアピールするような話をしたり声が大きい人は面倒常連認定されていると思います。行く頻度が高く、おまけをしてもらっているから好かれていると思ったら大間違いです。
これはラーメン店などの飲食店だけでなく、全てのお店に当てはまることなので常連であることでお店に迷惑をかけていないか考え直してみる必要があると思います。
飲食店でのサービスや契約の話は金額が細かいですが、契約とはこのように交渉や気分次第でどうにかなるものの方が多いのです。知識と交渉能力と人間性次第で元の契約とは違った条件で話を進めていくことが可能です。
全てが契約通りというのは建前であり、本音や本当は話し合い次第でどうにでもなるのです。
セブンイレブンの契約はどうにかなったか?
セブンイレブンの契約がこんなに簡単に覆すことができるとは思っていませんし、きっと無理でしょう。しかし交渉次第でもう少し違う条件を引っ張り出せた可能性はあったと思います。自分の状況を報道させたこと、その後のコメントなどを読むと交渉能力はなかったと思います。
緩い条件を提示したら喋ってしまいそうな雰囲気がありますし、本部の人もこのオーナーの人間性や正確を踏まえた上で契約通りの対応をしたのだと思います。
これは今日の報道を読んで感じたことです。
鳴りやまない電話 批判も覚悟セブンオーナーの闘い
まず契約を守れなかった自分が悪いという意識が全くない。契約を守れなかったことが悪であるという認識がない人と交渉する気になる人などいません。
契約を守れなかったとの認識があり、そのことをマスコミに話したのかもしれませんがそのことが書かれている記事は見当たりません。喋っていたとしても面白くないので掲載されなかったのかもしれません。
マスコミの取材を受けるということは自分の真意が伝わるわけではなく、マスコミが伝えたい内容だけを切り取られて報道されるということを覚悟する必要があります。
「アリとゾウの闘い。僕、1人やったらもうとっくの昔に倒されている。相手は踏んだことすら分からないでしょうね」
契約違反をしておいてのこの発言。私は異常だと思います。前後の話があり、面白い部分だけを切り取られたこともわかるのですが、やはり圧倒的に能力が足りなかった影響で交渉もできず、今の状況に陥ってしまったのだと思います。
今後はさらに厳しい人生になってしまう可能性が高いです。誰もこの人と契約しないでしょう。契約を守らない人、守らなかったことを実名でマスコミに訴える人とは仕事をしたいと思う人はいません。
奥さんを亡くして、行き詰まってしまってマスコミを頼ったのだと思いますが、一時的に援助してくれる人がいたり、収入が増えることがあるかもしれませんが、長期的にみると致命的なミスをしてしまったと思います。
そもそもコンビニ経営をスタートしたいと思った時点で失敗です。
人手不足でコンビニの経営ができないなら時給上げればと簡単に言っても本部に粗利の半分近くを吸い上げられるため、家族経営で収入が年間500万とかが普通。バイトの時給を上げたらオーナー家族は生きていけない。じゃあ本部が悪辣かと言えば契約書を交わしてるから結局はフランチャイズやるのが馬鹿
— Isseki Nagae/永江一石 (@Isseki3) 2019年3月2日
本当にこの通りだと思います。