土地と建物を自分で用意できない人に対する加盟金は250万円、土地と建物を準備できる人の加盟金は300万円。
 
そして土地建物を準備できない人に対する本部への支払率は明示しない。
 
バカを釣ってるだけじゃないですかwww
 
ゆっくりブログに書きます。 https://t.co/zaUfVZFVRX— Kenichi Yamaguchi/山口健一 (@yamakenkenken2) 2018年11月30日
昨日こんなツイートをしたことの続きを書きます。
元記事はこれです。
コンビニオーナー「無理ゲー」な内幕 「休めず、儲からない」 カラクリに迫る
コンビニを経営しているオーナーが辛い思いをしていて大変だという記事です。このようにコンビニ経営はブラックで大変である、環境改善を訴えるような記事が定期的にネットでは書かれていますが本当にコンビニオーナーは守られるべき存在なのでしょうか。
セブンイレブンの場合
加盟金はいくらなのか
セブンイレブンのお店を開きたい場合には2種類の契約方法があります。土地と建物を自分で準備できる人の場合とセブンイレブン本部に土地と建物を準備してもらうタイプです。
自分で土地と建物を準備する場合はAタイプと呼ばれ加盟金が300万円。
土地・建物を自分で準備するタイプ
セブンイレブン本部が土地と建物を準備する場合はCタイプと呼ばれ加盟金が250万円。
土地・建物を本部が準備するタイプ
両方とも契約期間は15年です。
セブンイレブン本部に支払う金額
土地・建物を自分で準備するAタイプの場合は売上総利益に対して43%、土地・建物を本部が準備するCタイプの場合は売上総利益に対して70%です。
この70%という数字は公式サイトには掲載されていません。70%という数字はあまりにも高すぎて掲載することができないのだと思います。
土地・建物を本部が準備するタイプ
土地・建物を本部で準備する場合の方が加盟金が安い理由はここにあったのです。250万円という安い金額は表記しておき、粗利益の70%を徴収するという表記はしない。
説明会の時に70%という話をして、驚き嫌がる説明会参加者を笑顔で優しくなだめながら、全く難しい数字でないこと、これだけの率で支払っても十分に儲かるという説明をする。
勝手な想像ですが、どのような説明会なのか想像がついてしまいます。
土地も建物も商売の経験も何もない人が、たった250万円を支払うだけで満員電車に乗って通勤しなくても良い生活やお店の経営者になれるわけがないじゃないですか。
その部分が一番の無理ゲーです。そんな簡単にコンビニ経営ができて食べていけるのであれば、満員電車に乗って通勤する人なんて1人もいなくなります。
売上総利益の70%を支払うということ
売上総利益とは売上に対する原価を引いた金額のことです。200円で仕入れた物を600円で売った場合の売上総利益は600円から200円を引いた400円になります。
売上総利益の70%を手数料として本部に支払うという行為、自分で商売をやったことがある人でしたらこのことがどれだけ無理ゲーなのか、よくわかると思います。
コンビニの売上総利益率に関しては事情があり曖昧なことしか書けませんが、主題に影響ないので書きます。
売上総利益率は商品により違います。タバコは約10%、その他の商品はだいたい30%から50%くらいです。通常の小売店と比べると売上総利益率はかなり低いと思います。
レジ横にあるコーヒーはかなり利益率が高いと思いますが、コーヒーの売上金額は店全体の売上比率としてはかなり小さいので売上総利益率にはあまり影響を与えていません。
賞味期限切れの弁当
記事にされることが多いコンビニの期限切れのお弁当。期限切れになり廃棄するお弁当の仕入金額は仕入にはなりません。処理する科目名はどうでも良いですが仕入ではなく廃棄損という別の科目で費用計上することになります。
売上金額500円、仕入価格200円のお弁当を10個仕入れて4個が賞味期限切れとなり廃棄処分となってしまった場合、本部に支払う金額は500円から200円を引いた300円に売れた分の6を掛けて70%を掛けた金額1,260円になります。
売上金額である単価500円×6個=3,000円、仕入れた総額200円×10個=2,000円、売上金額3,000円から仕入金額2,00円を引いた1,000円に70%を掛けた700円ではないのです。本部に支払う金額は1,260円なのです。
コンビニの売上金額に占めるお弁当などの賞味期限がある商品の割合はかなり高いので、この計算方法はオーナーにとっては致命的です。
売上総利益の計算方法がおかしかったり悪いのではなく、売上総利益の70%を本部に払うというシステムが無理ゲーすぎるのです。
クレジットカードの手数料を気にして導入しないお店が未だに多くあります。昔は7%から10%くらいと高かったクレジットカードの手数料、今は小規模なお店であっても4%から5%です。
売上総利益の70%を支払う場合、売上総利益率が10%と低いタバコであっても千円の売上に対して売上総利益は10%である100円。本部に支払う金額は100円の70%である70円。売上金額の7%に該当します。
土地と建物を自分で用意したとしても売上総利益の40%は払う必要があります。タバコの場合であっても売上金額の4%、売上総利益率30%の商品であれば売上金額の12%を本部に支払う必要があります。
クレジットカードの手数料とは比較にならないくらいの手数料率なのです。
コンビニ経営は儲からないのか
儲からない人が大多数のはずです。まず300万円や250万円を払って楽をしたい、儲けたい、儲かるという思考の人に能力や才能があるはずがありません。
何度も書きましたがたかが300万円でそんな美味しい話があるはずないのです。そして300万円という金額が大きいと感じてしまう人、商売やって上手くいく可能性は非常に低いです。
250万円も、300万円も支払ったからという思いでスタートする人が多いのでしょうが、その時点でほぼ詰んでます。
コンビニ経営が上手くいっている人も少ないながらもいると思います。でもその人はコンビニ経営ではなく他の事業をしたら桁違いに儲けることができる人だと思います。
どんな事業よりもコンビニ経営は無理ゲーで難しすぎ。この無理ゲーをクリアできる能力と才能がある人であれば、何をやってもぼろ儲けできると思います。
セブンイレブン、ローソン、ファミリーマートなどのコンビニ本部が儲かっている理由を考えてみてください。オーナーが儲かっていたら本部が儲かるわけありあません。一緒に頑張りましょう!とうい言葉に惹かれるのでしょうが、そんなに甘くないのです。
未だにコンビニの入り口に灰皿が置かれ続けていること、コンビニ経営をする人がどのような人が多いのかということと大きく関係しているのです。
コンビニに関しては書きたいことがまだまだいっぱいあるのですが、そろそろ日が明けてしまいそうなので今日はここまで。
また書きます。