できないことや分からないことを人に言うこと、伝えることは非常に大切なことです。伝えないと仕事になりませんし信用を失います。そのことができるかどうか、できる人から見ればすぐにわかります。言葉にした時点でわからなくても、いずればれてしまうこと。このタイムラグが非常にもったいなく、そして信用を著しく損なってしまうことになります。何よりもこのタイムラグがとても無駄。
できないことやわからないことを言うことや伝えることで、それなりに仕事がまわります。言わないと真実が判明するまで関係者全員が無駄働きをすることになります。できないならできないで早く言ってくれればそれなりの対応をすることができます。対応が遅れれば遅れるほど手間がかかってしまい面倒臭いです。
会社の面接でもできないことをできると言う人が沢山います。できるというレベルがどの程度なのか微妙なこともあるので、全てが嘘をついているとは言えないのですが簿記の資格を持っていて会計事務所に10年勤めていましたとか、溶接の仕事を20年やっていましたとか、水道工事の仕事を15年やっていましたとか面接の時に言っておきながら、いざ入社してみると絶対にそんな経験があったとは思えないくらいの人がいたりします。
面接の時に良いことを言えばお金をもらえて、そのまま二度と会うことがないなら嘘を付いたり調子の良いことを言うのも有りだと思うのですが、嘘を付いて入社してしまうと入社後にできないことが全部バレてしまい、とても厳しい状況になってしまいます。それでも面接時にできもしないことをできると嘘を付いて入社してくる人の多いこと。今までも嘘ばかりついて生きてきたのでしょう。その仕事ができるできないは関係なく、そんな人とは人として関わりたくないです。
できないことをできないと言うことはなかなか難しいことだと思います。自分に自信がない状態だと言いにくいことです。特に自分自身に怠けているとか、全力で頑張っていないという心当たりがあると言いにくいと思います。
まずは怠けないで頑張ること。そこをしっかりとしていないとできないことや分からないことを言うのは難しいと思います。自分のやるべきことを全力でやっていれば、その上で分からないことやできないことは仕方ないので普通に言えるようになります。
この怠けないで頑張ることとはどの程度のことなのか。一般的に普通にみんながやっている程度でじゃ話にならないです。人の10倍やっていると自分で思えるくらいやっても、実は全然大したことなかったりします。少なくても人の100倍から1000倍くらいはやっていると思えるくらいはやらないと、できないことをできないとか、知らないことは知らないと堂々と言うのは難しいです。
年齢を重ねることで言いやすくなるという面もあると思いますが、それはただ単に諦めだったり投げやりだったりという、やる気のない理由だったりすることもあると思います。
自分のためにも周りの人のためにも、何よりもやはり自分のためにわからないことやできないことは言える自分になるべきです。ダメな自分を認めるのはとても嫌なことだと思いますが、まずはそこからスタートです。自分のダメな部分を認めないと何も始まりません。
若ければゆっくりと歩き続ければ良いかもしれませんが、ある程度年齢を重ねてしまっている人には歩いている余裕がありません。ダメな部分修正か自分の伸ばしたい部分を伸ばすか。両方平行して猛ダッシュで走り続ける必要があります。
たびたび引用させて頂いている永江さんのブログに書かれているオオカミとヒツジの話。
イソップ物語には無い、オオカミとヒツジの話
人間は大別すると「オオカミ」と「ヒツジ」に分けられます。
オオカミはお金を自分で稼ぐべきと考え、楽しみは獲物を捕まえること、欲望は強め。
ヒツジはお金は働いた分をもらうと考え、楽しみは毎日のんびり暮らすこと、欲望はあまりない。
人に使われることに不満があまりなく、指示された通りに生きていきたいのならダメな自分を変える必要はありません。今のまま生きていくのが幸せです。
今の状況や待遇は今のあなたに対する正しい評価です。不満に感じることが多くても、それがまわりから見たあなたなのです。本当は自分がダメということ、ダメな部分を自分が一番よくわかっていると思います。
まずはわからない自分、ダメな自分を認めて、わからないことはわからないと言うところからスタートです。