3年ほど前の資料になりますが、中小企業が利用するシステムインテグレーターは大塚商会、NTTデーター系列、リコー系列、富士通マーケティングと続いています。
[データは語る]中堅・中小企業向け販社/SIer、トップは大塚商会―ノークリサーチ
NTTデーター系列や富士通マーケティングはやや大きめの中小企業、大塚商会は通常の中小企業、リコー系列は零細企業を相手に仕事をしていることが多くなっています。
どこに頼んでもまともに動かない
どこもかしこも似たりよったりで、上記の会社と取引をしていて満足をしている会社はほとんどないのではないでしょうか。ブラック系の会社であることも原因の1つだと思いますが、何よりもマッチングの悪さが半端じゃありません。
発注する側と依頼される側との意識と思考の違いが大きく、この意識の差を埋めることができる人が両社におわらず、時間と金額の折り合いが全くつかない状態で適当に受注をして仕事を進めていく。
中小企業である発注側はリテラシーが驚くほど低いことが多く、発注方法も成果物の評価も全くできないことがほとんどです。
受注側に悪意がなくても、発注側が理解できるまで説明をすることはありません。理解できるまで話をしていたら、それだけでどれだけ時間と金額がかかってしまうことやら。おそらく理解してもらうことは不可能だと思います。
受注者が発注者に理解できるまで説明するのは当然の義務ではありますが、現実はほとんど理解されることがなく仕事が進み、誰もよくわからない状態で毎日システムが稼働しています。
どの程度ひどいのか
実例を挙げていくと多すぎてキリがないのですが、技術や知識が足りないというより基本的に雑なんです。リテラシーが低い客への対応なのでモチベーションが低いのもわからなくもないのですが、特にかく雑で適当過ぎることが多いのです。
買ったばかりのPCの起動も動作が遅かったので、導入を依頼した業者にメンテナンスを頼みました。
 
少し速くなったのですが、ドロップボックの自動起動までオフにされてました。
 
ドロップボックスの自動起動をオフにするのはバカ過ぎじゃないでしょうか。
 
リコージャパンさん、勘弁してください!— Kenichi Yamaguchi/山口健一 (@yamakenkenken2) 2018年12月6日
つい最近もこのようなことがありました。
ファイルサーバーへのアクセス権限変更や新規設定を依頼した時に最終チェック作業をしないことが多かったり、ドロップボックスの自動起動設定を勝手にオフにしたり、営業は連絡してから来いといってもいつでもアポなしで来たりなどなど。
低レベルで怒るのも面倒くさくて嫌になるようなことばかりです。発注側にも問題があったにしてもひどすぎます。
ファイルサーバーへのアクセス権限
クライアントPCはたかが数台から10台程度。この程度の台数だったら設定が終わった後に全ての実機で動作確認をしてもらいたいです。全ファイルへのアクセスチェックなどではなく、普通の従業員がアクセスできてはいけない共有フォルダーにアクセスできないことのチェックくらいはしてもらいたいのです。
役員しかアクセスできないはずのファイルに従業員がアクセスできる状態が1年以上続いてしまっていたという事例がけっこうあるのです。
こんなバカな間違いあるわけないと思いチェックしてない会社がほとんどだと思うので、リコーや大塚商会にお願いしている人は自分でチェックしてみた方がいいと思います。
驚くような設定ミス、アクセス権限間違いが隠れている可能性がかなり高いです。
しっかりとした仕事をしてもらうためには
発注する際には最低限の知識を身に付けるか、知識がある人に交渉をさせるべきです。何もわからない人が業者にお任せで頼んでもまともなものが出来上がるはずがありません。頼まれた方も何を望まれているのかわからなければ適当にやるしかなくなるのです。
システム発注のための勉強や知識を身に付けるよりも本業に時間を使いたいのもわかります。しかし最低限の知識を持たないと余計な手間や非効率的な仕事方法の継続、無駄な出費、そして情報漏洩の危険がつきまといます。
本業に専念するためにもインテグレーターとの初歩的な打ち合わせができる程度の知識を身に付けるか、交渉可能な能力のある信用できる従業員を複数雇いましょう。
1人だと好き放題されても誰も気付かない、辞められてしまった時に誰にも何もわからない状態になってしまうので常に2人は知識がある人が必要です。そのうちの1人は社長であることがベストです。