客のことより自分のことを最優先に考える店に行きたい客なんているのか?の話


未だにクレジットカードなどの電子決済を導入していない店舗、導入しない大きな理由は決済手数料と入金までのタイムラグです。手数料や資金繰り部分でデメリットはありますが、デメリット以上にメリットの多い電子決済システムの導入。

電子決済をする客層、電子決済を望む客層と現金払いをする客層の違いを考えたことがなく、理解することできていないと感じます。理解ができないという話の前に考えたこともないような気がします。

自分の店はみんな現金払いの客しかこないから手数料を取られるクレジットカード決済システムは導入しないし導入する必要もないと本気で考えているのでしょう。本気でそう思ってますよね?

しかし、現金払いしかできない店に電子決済をしたい客が来るわけないがなく。電子決済をしたい客は現金払いしかできない店には来ないのです。妥協して現金払いをしたりしないのです。

現金を持ち歩くのが面倒くさいですし、その前にATMなどで現金を入手する作業が面倒くさいですし時間の無駄です。

現金払いをする人はATMで現金をおろす手間や時間を無駄だと感じないクラスタです。このクラスタの人達に能力があったり稼ぐ力がある可能性は低いです。

年配の資産家だけはお金持っているけど現金払いだけしかしなかったり、現金払いが好きだと思いますが、その他のお金を持っている人達、稼いでいる人達、お金を沢山使う人達は現金払いが大嫌いで現金を持ち歩いてないです。

支払いは電子決済が中心で電子決済ができない店は現金持ち歩いていないので避けます。

電子決済ができない店は現金払いが面倒なだけでなく、このうようなことを考えたり実行していないので私は嫌いですし、原則として行きません。
経営方針や考え方が嫌で、良いサービスを提供する能力があると感じられないからです。

手数料や資金繰り事情以外の理由

元から電子決済ができない店は嫌いでしたが、最近もっと嫌いになる内容のツイートが流れてきました。


電子決済システムを導入しない理由は会計処理が面倒くさいからというお店がありました。そんなお店もあるだろうな!とは思っていましたが、それをツイッターなど公共の場で堂々と言う店があるとは驚きました。

商売をするうえでどれだけダメなな考え方なのか、客を軽視した最悪の発言であったかということは全くわかっていないはずです。わかっていたらツイートできないです。

電子決算システムを導入することで客は現金を持ち歩かなくて済むだけでなく、クレジットカードのポイントを溜めることができ、今でしたらペイペイなどの還元キャンペーンの恩恵を受けることができます。

客が恩恵を受けることよりも自分の店の会計処理の手間を優先させるお店。客へのサービスより自分の都合や楽をしたい気持ちを優先したいのであれば客商売をするべきではありません。

基本的な思考が客の満足度を上げることより店のことや自分たちのことが優先なので電子決済だけでなく、店の質やサービスに関しても良いものが提供されるわけがありません。


これは先ほどのツイートの少し後のツイートです。このように客のことなど全く考えずに自店の手数料のことを最優先に考えていて、その考え方を他の店の人にアドバイスしています。

これは考え方が全く逆です。まず1日でも早くペイペイを導入して客にキャンペーンの恩恵を受けてもらう。

そして今後手数料がかかるようになってもその手数料くらいは儲けでカバーできるくらい魅力あるサービスや商品を提供できるように頑張る。商売をするのであれば思考の方向はこっちです。

手数料がかかるようになったとしても40%とか50%などの高率になるわけではないのです。現在のクレジットカードの決済手数料が高くても4%ちょっと、だいたい3%から4%くらいです。この率を大きく上まわってくる可能性は低いです。

本気で商売をするのであれいば、これくらいは努力で儲けを増やすか、自分の使うかお金を減らすなど我慢をして客のためにどうにかするべきであり、それくらい向上心を持ち合わせた人でないと商売を続けていくのは難しいと思います。

昨日と同じ今日を生きていくようなやり方をしたいなら数年後の売上も利益も数パーセント減どころではなくなります。

衰退している商店街と同じ匂い

この考え方で衰退が進み、破綻の危機を迎えているのが昔ながらの商店街です。

今日も昨日と同じことをただ繰り返し、そして明日もまた今日と同じことを繰り返していくやり方。電子決済は自店が手数料を負担することや入金までのタイムラグがあること、そして会計処理が面倒になるからという理由で導入しない。

電子決済システム導入していない店舗経営者は自分が電子決済を使用していないはずです。電子決済の便利さと現金払いと現金をおろしたり持ち歩くことがどれくら嫌なことかわかっていないのです。儲かっていない人、お金のない人となのだと思います。

ニワトリが先か卵が先かのような話になってしまいますが、儲けることができお金を沢山使う人は電子決済メインになっていきます。

自分が使うことでその便利さや利点を理解しているのでさらに調べたり思考を進めて自店も当然使い勝手の良い電子決済システムを導入します。

電子決済システムを導入すれば絶対に儲かるという話ではありませんが、自分の都合や手間よりも客のことを考える姿勢や思考をする人のお店は考えないお店と比べて儲かる可能性は高いです。

努力も魅力も何もないお店は衰退と敗退しかないのです。激安でコストパフォーマンスの良いチェーン店でもちょっとしたことがきっかけで苦戦してしまう世の中です。

30年前の商店街のように昨日と同じ今日を生き続けるだけで会社員と同等か、会社員以上の儲けを出せる時代をとっくに終わっているのです。

鶴見に佃野商店街という昔栄えていた商店があります。私が近くに住み始めた15年くらい前にはすでにスーパーと電気店とパチンコ店以外は客がまばらな商店街になってしまっていて、その後はさらに衰退が進んでいます。

生まれ育った六角橋商店街と佃野商店街の衰退の話は以前詳しく書きました。書いてから1年以上が経過していますが改善や回復の兆しはなく、破綻への道を進んでいます。
昔ながらの商店街は変わらないと終わってしまう!の話

佃野商店街の店舗数は60店舗以上ありますが2019年3月9に現在PayPayを使えるお店は2店舗だけ。少し前までは電気店1店舗でしたが最近花屋さんで使えるようになり2店舗になりました。

60店舗以上あるのに2店舗だけです。これがダメな商店街の実情であり、ダメになっていく理由なのです。

比較的客が入っているスーパー2店舗は未だにクレジットカード決済に対応していません。未だに現金支払いのみです。このうちの1店舗、クリシマは1年以内に無人レジを導入したのですが、それにもかかわらず現金でしか支払えないというダメっぷり。

このスーパー2店舗は比較的客入りの良いお店でしたが、最近は少しずつ客の入りが減ってきています。元から現金払いが好きそうな年配の客が中心でしたが、最近はより一層その傾向が強くなっています。

1年後か2年後には電子決裁システムを導入せざるを得ないと思います。今ではなく先延ばしにしたことが致命傷になると思っています。客が離れてから電子決裁システムを導入しても手遅れです。

衰退していく商店街、そして目の前の現金払いしかしない年配の顧客のことしか考えていない2つのスーパーの推移に注目しています。
1年後には両スーパー共にかなり今とは違う状況になっていると思うので、この件についてはまた書きたいと思っています。

この記事を書いた人

山口 健一

20年以上会計事務所で勤務し、20件以上の税務調査経験があります。

これだけの経験がある私だからこそ税理士との交渉をスムーズでわかりやすいものにするお手伝いをすることができます。

税務、法務、労務など会社経営に必要な全て業務知識を網羅しており、私が可能なことは私が対応をし、専門家に依頼すべきことは適切な専門家に依頼、仲介をすることができます。