セブンイレブンオーナーが契約違反の影響で1,700万円の違約金請求をされてフランチャイズ契約を強制解約された話を少し前に書きました。
セブンイレブンオーナーの契約違反が叩かれないことの不思議!の話
ツイッターではセブンイレブン本部に対するブラック批判や24時間営業は不必要であるとのツイートが溢れかえりました。
今回の件の論点とは全く違う内容であり、契約違反の際は契約通りの違約金を請求されることや契約解除になることは当たり前のことです。
あれだ。セブンイレブンがどうしても24時間営業させたければ、利益の半分くらい取ってるんだから本部からひとを派遣すればいいんだ。
— Isseki Nagae/永江一石 (@Isseki3) 2019年2月22日
永江さんのこのツイートに賛同するツイートが沢山ありました。非難するツイートは今のところ見かけていません。
人道的な部分、困っていたり辛い状態になっている人を余裕がある人が助けるという行為は当たり前のことだと思います。
しかしこのセブンイレブンの件はそういう種類の問題ではありません。
以前にセブンイレブンのオーナーになるためにはどれくらいのお金を支払い、売上に対してどれくらいの手数料を支払うことになるのかを書きました。
自分で土地と建物を準備する場合はAタイプと呼ばれ加盟金が300万円。
セブンイレブン本部が土地と建物を準備する場合はCタイプと呼ばれ加盟金が250万円。
両方とも契約期間は15年です。
土地・建物を自分で準備するAタイプの場合は売上総利益に対して43%、土地・建物を本部が準備するCタイプの場合は売上総利益に対して70%です。
コンビニオーナーを援護したくない理由
250万円、300万円を支払うだけで楽をできると思い経営をスタートする人が多いのがコンビニのオーナーです。
当然、売上総利益43%の手数料や70%の手数料の支払いがどの程度の重さであるかを判断できる人達ではないと思います。
この率も強烈ですが、その前に加盟金300万円という低額でセブンイレブンの名とシステムを使い、仕入ルートも自分で探さなくて商売ができてしまうことに恐怖を感じない人達です。
そのクラスタを狙っての商売に対しての批判もあると思いますが、このクラスタは住む場所や毎日の食事に困っているクラスタではないのです。
裕福でなくても、贅沢をせずに会社の指示に従って働いていれば住む場所を失ったり餓死をしたりしてしまうクラスタではないのです。
セブンイレブンがやっていたことは貧困ビジネスではないのです。
コンビニオーナーのオーナーになるには
初期費用は安く、土地建物などがない人に対してはお金もない可能性が高いからということで加盟金が250万円と安くなっています。
その代わり売上総利益に対する手数料率は70%と異常な高さ。
弱者から奪取しているかのように見えますが、実は両者にメリットがあり、クソ味噌同士がお互いに旨みを感じて契約をしているのです。
本部もオーナーもどっちもどっちである状況であるので、どちらが上でも下でもなく、良いも悪いもない状態です。
状況と運次第
何も問題ない状況であれば本部もオーナーも問題ない状況が続きますが、今回の件のように家族が病気になってしまったりり亡くなってしまったり、従業員を確保する能力が足りなかったりすると一気に破綻へと向かってしまいます。
少し大きめのトラブルが起きたら破綻してしまう。そんなことは契約時にわかることだと思います。契約時にそのことがわからないのならば、契約をするべきでなく、一生人に使われて生活をするべきです。
論点違いのツイートの嵐
・自分は24時間営業のお店にメリットを感じない
・自分は何時から何時までしかコンビニを利用しない
・本部の人が店を手伝いにいけ
・営業時間はオーナーが自由に決められるようにしろ
こんな感じのツイートが沢山流れています。これを完全に実行したいのならばコンビニ経営ではなく自分でお店を立ち上げるしかなく、自力でお店を経営すれば良いだけです。
セブンイレブンはボランティア団体ではありません。加盟金や売上総利益に対する料率、契約期間は契約内容に見合った内容として締結しているのです。
他人事だから本部の人が手伝いにいけとか、営業時間を短くしちゃえとか気軽に書いていると思いますが、契約内容を15年間厳守するということを条件に250万円か300万円という低額の加盟金と料率で契約が成立しているのです。
条件が変わる場合は違約金が発生するか、売上総利益に対する料率を変更するか、契約解除をするか、この3つがセットか組み合わせるかしか方法はないと思います。
本当これ
 
自分たちの利益を確保し下請けに押し付けるのは、医療の現場によく似てる
 
そして出てきた #24時間と #2000時間#セブンイレブン#医療の働き方改革 https://t.co/0SkwXMsjoP— 中村 幸嗣 (@yukitsugu1963) 2019年2月22日
このような下請けへの押し付けていくとの状況、十分過ぎるほど知っています。このようなケースで多いのは当初の契約や約束とは実際の支払い額が変わってくるパターンです。
ミスがあったり、条件が変わったりなどは何もないのに勝手に値引きされた金額が振り込まれてくる。文句を言っても元の金額を支払ってもらえない。こんなことはいっぱいありますし、このようなことは理不尽であってはいけないことだと思っています。
でも今回のケースは当初からの契約内容を遵守しているだけなのです。全然違うのですよ。
ほんとに普通にこれくらいやれよって思うよね。
 
ってなれば場所や地域によって、営業時間の需要に応じて変えて良いことになるはず。
 
フランチャイズなんだからね https://t.co/zcF6H8xbC1— 肉体派は大好き (@Riiza_Top) 2019年2月22日
これ自分だったらやりますか?取引先が困っている時に無償であなたはやりますか?
今回のできごとを論理的に考えたうえでのツイートはとても少ないと感じました。
自分が負担を追う立場になった場合、9割以上の人は手伝うことなく見て見ぬふりをするくせにセブンイレブン本部への文句。
そして24時間営業への批判と自分は夜中から朝にかけては利用していないというわけのわからない主張。論点が全く違うのです。
24時間営業に対しての私見
今回の件とは全く別の話になりますが、業種を問わず24時間営業にメリットがあるのかどうかは疑問に感じています。
コンビニ、居酒屋、牛丼屋など24時間営業や深夜まで営業してるお店が沢山あります。
電車が止まってしまっている夜中から早朝にかけては店の前を通ってもほとんど客がいません。
需要のある場所はありますが、深夜から早朝までの営業は特別な場所以外ではコストパフォーマンスが極端に悪いと思っています。
なぜ深夜から早朝の営業に拘るチェーン店が多いのか、何かのきっかけでこの辺の情報やデータを入手することができたら書こうと思っています。