せん妄という言葉を聞いたことありますでしょうか。「せんもう」と読みます。せん妄の症状はまわりから見ると認知症の症状と区別がつきません。せん妄という言葉や症状のことを知らない人が大多数ですので、認知症と勘違いしてしまうことになります。
認知症とせん妄の違い
認知症
・発症時期があいまい
・急激な症状の変化はない
・症状は持続的(元に戻らない)
・1日のうちで症状の変動はおだやか
・ 意識はハッキリしていることが多い
せん妄
・発症時期が特定できる
・症状の変化が急激
・症状は一過性(元に戻る)
・1日のうちで症状が変わりやすい
・意識障害がみられる
せん妄と認知症の違いとは 原因や症状
認知症とせん妄には元に戻るか戻ることがないかという大きな違いがありますが、せん妄のことを知らないと認知症だと思い込んでしまい、回復の機会を逃してしまうことになります。
認知症と勘違いしてしまい、せん妄状態からの回復の機会を逃してしまうことがないように今回この投稿を書きました。
下記のようなことが原因でせん妄になってしまうことがあります。その際に認知症と勘違いしないように気を付けてください。
・癌などの大病を患っている時
・高齢者が睡眠不足や脱水状態の時
・入院などで生活環境、睡眠環境が変わった時
・手術の直後
大きな病院に入院中にせん妄の症状が起きた場合は病院が適切な診断と指示をしてくれますが、自宅療養中の家族や介護中の家族がせん妄状態になってしまうと認知症になったと思い込んでしまうと思います。
介護関係の仕事をしている人は当然知っているはずべきこと、知らないはずがないことだと思うのですが、私の経験ではせん妄に対する知識がない人もいました。介護関係の仕事をしている人は医者ではないので信じきらない方が良いと思います。
自宅療養や自宅介護中に認知症なのかせん妄だかわからない症状が出た場合は、症状が落ち着いてから医師に相談しに行ってください。
楽観できる状態ではありませんが、認知症と諦めずにせん妄という言葉を思い出して、医師に相談をしてできる限りの対応をしてください。