自分が合わせるか自分に合わせるか!の話


今は業務用のソフト、会計ソフトは販売管理、在庫管理ソフトが沢山あります。
しかし10年から15年くらい前までは会計ソフトはいくつか使えるソフトがありましたが、販売管理や在庫管理ソフトはとにかく使い勝手が悪く、パッケージソフトは使い方が難しくて一般の人がパッケージソフトに合わせて使うのは非常に難しい状態でした。
零細企業や中小企業向けの会計パッケージソフトは弥生会計、勘定奉行、財務応援、会計王。
この4商品がメジャー商品だったと思います。
販売管理ソフトは数が少なくて弥生販売、販売王程度だったはずです。
会計ソフトも使いにくかったですが当時の販売管理ソフトの使いにくさったら、半端じゃありませんでした。
市販ソフトがそんな状態だったので当時は大塚商会などが独自の会計ソフトや販売管理のソフトを販売していました。
御社に合わせてカスタマイズします!というのが売り文句でした。
市販ソフトの使い勝手が悪いので、この大塚商会の商品はかなり売れたと思います。
営業の話を聞いていると至れり尽くせりで、システムを導入すれば全て解決するという感じの、秒速で1億円儲かります的な営業トーク。
だいたいそんな話をするということは嘘であり、営業のインチキということ。
金額は10万円単位ではなく100万円単位でした。
そして初期設定やカスタマズは全てやります、修正したい部分が合った場合は随時全て丁寧に対応します。
こんな感じでシステム導入をしてどのようなことになるか。
だいたいまともに稼働することなく終わってしまいます。
問題点は多々あります。
まずは営業がシステムの詳細をわからずに適当な営業トークをしてくるところ。
会社側もその適当な話のインチキというか、間違いに気が付かず疑問点を持たずに契約して話を進めてしまうところ。
その先のエンジニアと会社とのやり取りは会話が噛み合うことがあるはずもなく。
良い悪いというよりも、違う国の言葉で打ち合わせをしているような感じで、エンジニアに悪気があるわけではないのですが会社が望むものができあがることがあるはずもなく。
全てを管理できて全てが解決するはずの数百万円はするシステムが、ただの請求書発行システムとして寿命を迎えてしまうことになります。
それだけならワードやエクセルの方が楽だし全然簡単です。
大塚商会のシステムだけでなく、他社の製品でもこのような事例はいっぱいあります。
私としては大塚商会の営業の人達が個人的に大嫌いなので、営業の悪意があまりにもありありの部分が一番気になりますが、発注をする会社側にも非が沢山あります。
まずカスタマイズありきの商品が必要なのかどうかの判断に問題があると思います。
十万円単位のパッケージソフトではなく数百万円の大塚商会のシステムを選択した一番の理由はパッケージソフトを使う能力も知識もなかったからです。
そもそもパソコンのことがよくわからず、エクセルさえもまともに使えないレベルで判断をすることが多いです。
エクセルがわからないのですから、販売管理ソフトに限らずどんなソフトも使うことができるはずもなく。
使えるかどうかの前に何もすることができず、判断をすることもできない状態です。
そんな状態であることをわかっていて売る営業も営業ですが、買う会社にも問題が多々あると思います。
学ぶことを省略して、怠けておいて何かしらの成果を出すことなどできるはずのないこと。
会社に知識があり、学んで調べた上でパッケージソフトを使うことをやめる場合は良いと思いますが、ただ単にパッケージソフトのことを調べたり考えることが面倒で嫌だからパッケージソフトを拒否。
そして大塚商会の営業マンの簡単に全部できます!という話に乗ってしまう。
ソフトウエアに会社が合わせるか、会社がソフトウエアに合わせるか。
この判断をするにはそれ相応の知識と能力が必要になります。
本業ではない部分の勉強に時間を使うのはもったいないことだと思いますが、それなりの物が必要な規模になってきた場合は経営者自身が学び知識を身に付けるか、知識のある人を雇う必要があると思います。
ここにもまた問題があり。
知識がある人や優れた人を雇うには、雇う側にもそれ相応の知識が必要です。
業種にもよりますが自分1人や3人程度で仕事をしている時は何もかも適当でもどうにかなると思いますが、従業員が10人弱程度を越えてくると会計処理も販売管理等も適当というわけにはいかなくなってきます。
この時にやるべきことは信頼のできる業者に丸投げするか経営者自身か経営者に非常に近い人が会計やシステムなどの知識をある程度身に付けるかのどちらか。
この時に丸投げするのが大塚商会やリコージャパンなどの業者の場合はほぼ間違いなくお金を捨ててしまうだけのことになってしまうと思います。
契約する営業マンとは会話が噛み合ったとしてもエンジニアとは全く会話が噛み合わないことが多く、営業マンを間に入れても、直接エンジニアと話をしても会社側に知識がなければ会話が噛み合うことはなく。
かなり悲惨なことになってしまいます。
丸投げして成功する可能性があるのは信頼できる会計事務所経由の場合だけだと思います。
この場合であっても、報酬が安い場合は失敗率が非常に高く、成功率を上げるためには高額の報酬が必要です。
会計事務所に業者との通訳をお願いするような形になるので、会社の期待する成果を上げるためには業者に支払う額と同等の報酬を想定しておく必要があると思います。
会社に合わせてシステムを作るということはそれくらい高度な知識と能力、技術が必要ということです。
パッケージソフトの使い方を覚えたり、パッケージソフトに合わせて業務のやり方を変えることは大変で難しく感じますが、実は会社に合わせてシステムを発注することに比べたらはるかに簡単で楽な作業です。
マラソンやサッカーをするためにシューズのカスタムオーダーをしたり、自分好みのサーフボードをオーダーする。
これは自分に合った最高の物が出来上がりそうなイメージがありますが、オーダーするためには必要な知識や経験量がかなり必要であり、知識が足りない人が発注したオーダー品はとても使い勝手の悪い物になってしまいます。
ソフトや道具に自分が合わせるより、自分に合わせてソフトや道具を作るということの方が簡単そうに感じますが、実はとても難しいことであります。
もちろん競技や物によっては初心者や知識にない人であってもオーダーした方が良い場合もありますが、ほとんどの場合では知識ないとオーダー品は損してしまうことが多いです。
特に怠け心が理由でのオーダー品はインチキ業者恰好のカモとなってしまうので要注意です。

この記事を書いた人

山口 健一