睡眠のための飲酒は逆効果!の話

睡眠
北海道と沖縄を除き、日本全国で強烈な暑さが続いています。最高気温は35度以上、最低気温は27度以上の毎日。明日の名古屋の最高気温予想は40度。かなり異常な状態が続いています。この暑さの影響で寝付きが悪かったり睡眠不足になってしまっている人も多いと思います。

眠るために酒を飲む

寝付きが悪いから、気持ち良く寝るためにお酒を飲むことってありますでしょうか。お酒が好きな人は眠るために飲むという感じでなくても、寝付けないからお酒を飲んだ経験があると思います。
昔は寝るためにお酒を飲む、お酒を飲むとよく眠れるというのが常識でしたが、最近はお酒を飲むことで睡眠の質が悪くなるということが常識となっています。お酒を飲むと睡眠の質が悪くなるという話を聞いたことがあても、経験的にお酒を飲むと寝付きが良くなるので寝付きを良くするためにお酒を飲んでしまっている人が未だに多いです。
国際アルコール学会の研究によりお酒を飲むことで寝付きが良くなること、眠りに入るまでの時間が短くなることがわかっています。みんなが感じているお酒を飲むと寝付きが良くなるということは感覚通りで合っていました。

お酒を飲むと睡眠の質が悪化

しかしお酒を飲むと睡眠の質が劣化します。熟睡状態と言われるレム睡眠状態の時間が短くなり、眠りの浅いノンレム睡眠状態が長くなります。ノンレム睡眠状態の時は夢を見ることがあります。夢を見ている時は眠りの浅いノンレム睡眠状態です。
長時間寝ても夢を見ている時間が長く、夢の内容を覚えていて全然寝た気がしない時はその感覚通り、浅い睡眠時間が長いだけで睡眠の質が悪く身体も脳も疲労回復があまりされてしません。お酒を飲むことで夜中にトイレに行きたくなり目が覚めることもあり、睡眠が中断することでさらに睡眠の質が悪化してしまいます。

睡眠の質を上げるためには

アロマや入浴方法だったりなど、民間療法的な睡眠改善方法が紹介されていたり本も沢山出版されていますが根本的な解決にはなりません。月に数回寝付きが悪い時がある程度なら良いと思いますが、週に数回かとか毎日寝付きが悪くて寝るためにお酒を飲んでしまっている人には全く意味がありません。
週に1回以上寝付きが悪い日があり不愉快な思いをしていたり、寝付くためにお酒を飲んでいる人は心療内科に行くべきです。心療内科に行くことに対して抵抗がある人もいると思いますが、寝付きが悪くて毎日消耗していたり、寝るためだけに楽しくないお酒を飲んで肝臓にダメージを与えていることと比べてみてください。心療内科も皮膚科も耳鼻科も同じ病院です。調子が悪い時は適切に判断して行くべきです。

心療内科で処方される薬

寝るための薬というと睡眠薬という言葉を思い浮かべ、飲むと自分の意思と関係なく眠ってしまう感じの怖いイメージがあるかもしれませんが、通常はそんな強い薬が処方されることはありません。睡眠薬ではなく睡眠導入剤という眠りに入りやすい薬が処方されるはずです。
最初は効き目があまり強くない睡眠導入剤が処方されることが多いのですが、心療内科医の質のバラツキはかなり激しく、初診時から抗うつ剤を処方してくる心療内科医もいます。うつ病の症状があり、うつ病であれば正しい処方ではありますが抗うつ剤を処方すべき状況ではないのに、抗うつ剤と睡眠導入剤を処方する心療内科医も多々あるのが現状です。
処方された薬は飲む前に必ずググりましょう。少し寝付きが悪いだけだけで、うつ病の症状がないにも関わらず抗うつ剤が処方されていたら親しい人に相談して抗うつ剤を飲むべきかどうか、慎重に検討をすると共に別の心療内科医を探して予約を入れましょう。飲むべきでない人が抗うつ剤を飲んでしまうことの悪影響などはググルといろいろ出てきます。

心療内科の初診予約

基本的に心療内科は予約診療となっています。初診の予約はだいたい1ヶ月待ちです。眠れない日が続き、我慢の限界が近付いてから心療内科の初診予約をしてもそこからさらに1ヶ月我慢を続けなくてはいけません。寝付きが悪く、週に1回以上寝るためにお酒を飲むことが1ヶ月程度続いてしまったら心療内科に予約をするべきです。
診察の結果、問題が無く睡眠導入剤が処方されなくても良いと思います。それはそれで問題がないということですし、初診後の予約はスムーズに取れる医院が多いので初診は早いうちに済ませておくのが良いと思います。
たまになら良いですが寝るためにお酒を飲むことにメリットは何もありません。寝付きだけ良くなりますが睡眠の質は悪化し、気分が落ちている時にはさらに気分が落ち、気分の落ちは翌朝まで残ってしまいます。
こんなに暑くて寝付きが悪い時だからこそ、睡眠のためだけにお酒を飲んでいる人はこれを機会に心療内科を受診することを検討してみてください。睡眠の質が改善することで今困っていることや辛いことが解決できる可能性が高いと思います。
睡眠できない苦しさや辛さは年齢に関係なく、人間だけなく犬や猫などの全ての動物共通の辛さです。皆さんが質の良い睡眠を得られますように!と思い書きました。
ちなみに無神経で繊細な心がない私は、腰が痛くなければいつでもどこでも眠れてしまいます。

この記事を書いた人

山口 健一

20年以上会計事務所で勤務し、20件以上の税務調査経験があります。

これだけの経験がある私だからこそ税理士との交渉をスムーズでわかりやすいものにするお手伝いをすることができます。

税務、法務、労務など会社経営に必要な全て業務知識を網羅しており、私が可能なことは私が対応をし、専門家に依頼すべきことは適切な専門家に依頼、仲介をすることができます。