タバコの煙で困っている人がいることをどうしてテレビ番組で話題にしないのか?の話

タバコ
受動喫煙に関しての情報、どうしてテレビで詳しく、しつこく流さないのでしょうか。JTがいろいろな番組のスポンサーになっていることが影響してるからなのでしょうか。
JTの提供番組情報

受動喫煙による健康被害

・国民の8割以上は非喫煙者
・年間15,000人が受動喫煙を受けなければ死亡せずに済んだと推計されている
・受動喫煙による超過医療費は約3,200億円と推計されている

望まない受動喫煙のない社会の実現に向けて
現在は受動喫煙により、このような深刻な健康被害が起きることは広く世間に知れ渡っているとは言えない状況です。9割以上の人が受動喫煙という言葉を知っているという調査結果が出ています。
しかし上記のような受動喫煙の影響による健康被害のことまで知っている人、大多数の人が喫煙者やタバコに対してどのように考えて、どう思っているのかを知っている人はどの程度いるのでしょうか。

受動喫煙に関する都民の意識調査

平成29年度「受動喫煙に関する都民の意識調査」に興味深い調査結果が沢山あります。この統計は8,712人の東京都民に対する調査であり、調査対象者のうち喫煙者が約15%、非喫煙者が85%となってします。
統計は全てクリックすると大きな画像が開きます。

受動喫煙を受けた時にどう感じるか

受動喫煙にあった時の感じ方
受動喫煙にあった時の感じ方
受動喫煙にあった時に何も感じない人が14.9%、迷惑に思ったと感じる人が82.5%です。喫煙者と非喫煙者を分けた調査結果では、受動喫煙を受けた時に何も感じなかった喫煙者は54%、非喫煙者は8.2%。受動喫煙を受けて迷惑に思った喫煙者は40%、非喫煙者は90%です。
喫煙者と非喫煙者では受動喫煙に対しての考え方が全く違うということがこの統計でわかります。東京都の喫煙率は20%を割り込んでいます。東京都民の8割が非喫煙者であり、そのうちの9割の人が受動喫煙は迷惑と感じるのです。
このことを喫煙者の人はしっかりと理解するべきであり、非喫煙者の中の受動喫煙はあまり気にならないと思っている人、気にならない人がけっこう沢山いると勘違いしている人はこの統計を見て現実を知ってください。非喫煙者で受動喫煙が気にならない人はかなりの少数派なんです。8.2%なんです。

受動喫煙の防止対策が望まれている施設

受動喫煙の防止対策を望む施設
受動喫煙防止対策を望まれいる施設は病院、飲食店、路上、学校などが7割以上、その他の施設はパチンコ店やゲームセンター以外は6割くらいの人が受動喫煙の防止対策を望んでいるとの調査結果となっています。想像していたよりも受動喫煙防止対策が望まれている率が低いことに驚きました。禁煙で当然と思われている施設の率がとても低いのです。
施設別受動喫煙の状況
駅や空港、ホテルや職場などが受動喫煙防止対策を望まれいてる率があまり高くない理由は、その場所はすでに禁煙状態になっているので受動禁煙にあう場所ではなくなっているので望まれている率が低いだけでした。私はそう解釈しました。上記2つの統計を見比べてみてください。

飲食店に望まれている受動喫煙対策

飲食店に望む受動禁煙対策
敷地内全面禁煙を望む喫煙者は3%、非喫煙者は27%。敷地内全面禁煙と建物内禁煙(屋外に独立した喫煙場所を設ける)ことを望む人の合計は喫煙者が16%、非喫煙者が57%。喫煙者と非喫煙者の望む状態が圧倒的に違うことを示している統計の1つです。
施設別受動喫煙の状況
これは飲食店入り口に禁煙か分煙化の表示を参考にするかどうかの統計です。禁煙か分煙かとの統計になっていますが、分煙は喫煙可能なお店ということですので完全禁煙店か完全禁煙店でないかの表示を参考にするかどうかという統計です。
喫煙者は83%、非喫煙者は88%と他の統計と違い喫煙者と非喫煙者の結果がほぼ同じ結果となりました。喫煙者にとってはタバコが吸えるお店なら入店する、非喫煙者にとっては禁煙店でなかったら入店しない人の割合ということです。統計の結果はほぼ同じであっても意味することは全く違います。
もう一度書きますが東京都民の80%以上が非喫煙者です。飲食店は20%以下である非喫煙のことばかり考えいる人が多いようですが、このような統計を読み、理解して判断しているのでしょうか。

法的規制の賛否に対する喫煙者と非喫煙者との圧倒的な考え方の違い

受動禁煙に関する法的な規制の賛否
飲食店などの施設に対して喫煙に関する法的な規制をした方が良いか、法的な規制はしない方が良いかという統計です。法的な規制をした方が良いと考えている喫煙者は32%、非喫煙者は76%。
これが現実なのです。多数派に従えとか、法整備を早くという話ではなく、もっと前の段階の話として大多数の人がこの状況を認識、理解してもらうことが大切であり必要なことだと思っています。何が良い悪いの前に現状認識ができていない人があまりにも多すぎです。
受動喫煙に関して興味がある人もない人も、ざっとで良いので東京都の「受動喫煙に関する都民の意識調査」には目と通しておくべきです。飲食店経営者の人はざっとじゃなく、しっかりと読んでください。内容を理解したうえで現状を続けるのなら、それはそれで良いと思います。
まずは現状認識から始めましょう。
東京都の「受動喫煙に関する都民の意識調査」の話はテレビでもっと取り上げるべきだと思います。どうしてテレビでこの内容が扱われることが少ないのでしょうか。
JTがからんでいるのか、テレビに出演している大御所の喫煙者が多いからなのか、両方なのか。リテラシーの低い人達に伝えるにはテレビで放送するしかないのです。テレビ関係者の人、どうにかしてください。

この記事を書いた人

山口 健一

20年以上会計事務所で勤務し、20件以上の税務調査経験があります。

これだけの経験がある私だからこそ税理士との交渉をスムーズでわかりやすいものにするお手伝いをすることができます。

税務、法務、労務など会社経営に必要な全て業務知識を網羅しており、私が可能なことは私が対応をし、専門家に依頼すべきことは適切な専門家に依頼、仲介をすることができます。