2018年12月25日クリスマスに日経平均株が急落しました。終値は前週末と比べて1,010円安い19,155円。連休をまたぎ買いポジションを持ち越してしまった人にとっては最悪のクリスマスプレゼントになってしまいました。
日経平均急落、終値1010円安の1万9155円
2018年の日経平均株価は1月は24,000円前後で推移、その後は下落して一進一退の動きをした後に9月中旬から10月上旬にかけて再び24,000円前後まで上昇しました。
そして12月20日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が政策金利の引き上げを発表、その後のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の記者会見を受けて米株が急落。翌日の日経平均株価も急落しました。
資産圧縮ペース「変更するつもりない」 FRB議長会見全文
12月21日も続落、そして連休明けの12月25日に1,010円安という急落。12月21日の日経平均終値は20,987円でした。
12月25日の終値と差は1,832円です。6日間ではありますが開場日数はたった3日です。3日で1,832円も下がってしまいました。
下落基調で下がりすぎとのイメージが強く、3連休中のリバウンドを期待していた人が多いと思います。
空売り比率はほとんど増えていないので25日の急落は投げ売りが中心だったと思われます。
投げてしまった人は良いですが、評価損が膨らんだまま耐えている人もまだまだ多いと思います。
損失確定をした方が得をする人
今年1月からの確定損益がプラスである人で評価損がある人は一旦損失を確定させることで税金が戻ってきます。得をするわけではないですが、損を避けることができます。
今年1月以降に株の売買で1千万円の確定利益がある人は所得税と住民税合わせて200万円(20%)の税金を引かれていたり、確定申告時に支払う必要があります。今回の投稿の主題とは関係ないので復興特別所得税は計算に含めません。
1千万円の利益確定をしている人が現在700万円の評価損状態だった場合、損失を確定することで140万円(20%)の税金が戻ってくるか納める税額が減ることになります。
今後は上がると思っていて持ち続けたいという気持ちがある場合は一旦売り、ほぼ同値で買い直せば良いだけです。
一旦売ることで本当にその銘柄を持ち続けることに意味があるのかどうか、冷静に考える良い機会にもなります。
損失確定をしなかった場合
全く同じ例で試算します。1千万円の利益確定をした2018年分として200万円の税金を支払うことになります。そして700万円の評価損がある株は2019年中に売却。株価が回復してプラスになっていれば結果オーライで良いのですが、現実はそう甘くはないので700万円の損失を確定させることになるでしょう。それ以上の損失の可能性の方が高いです。
2019年に700万円の損失を確定させても税金は1円も戻ってきません。確定申告をし続けることで700万円の損失は3年間繰り越すことができます。3年以内に株で利益が出た場合は700万円前は無税で済むことになります。
しかし3年以内に莫大な損失を取り返すことは宝くじを当てるのと同じくらい難しいです。そんな確率が低いことに掛けるよりも今まず損失を確定させて、確定利益の金額を下げて税額を少なくする。絶対にこれはやっておくべきです。
今年は2月から4月にかけて株価が低迷していた時に株を買い、5月から10月のかけての上昇局面で売ったことで利益確定金額が膨らんでいる人が多いはずです。
そしてそのような人はきっと12月の急落をくらって評価損も莫大になっているでしょう。
非常に悔しいと思いますが、税金のことを考えて一度損失確定をしましょう。
仮想通貨も同じです
ビットコインなどの仮想通貨も似たようなことが言えます。確定利益金額があり、現在評価損がある状態であれば一旦売って確定利益金額を減らしましょう。仮想通貨の場合は損失を繰り越すことができないので利益確定金額以上の損失確定をしてしまうと損をしてしまいます。
損切りをして取引を終了する場合は全て損を確定させてしまって良いですが、税金のことだけを考えるのであれば利益確定金額を上限に損失確定をしてください。
仮想通貨で今年利益確定金額の方が多い人はあまりいないと思いますし、仮想通貨に関しては調査事例も少なく、今みたいな寂れた状況が続いた場合は今後も税務調査が拡大したり盛り上がることはなさそうです。