2018年5月6日の日本大学と関西学院大学とのアメリカンフットボールの試合で起きた事件に進展がありました。あえて事件と書きます。
5月17日に日大アメフト事件のことを書きました。今回は加害者である日大の宮川選手が記者会見を開いたことを受け、続きを書きました。
アメフト日大の悪質反則プレーは誰が悪い?の話
5月17日に日大アメフト事件のことを投稿した時は、まだ内田正人監督は記者会見も謝罪もしていませんでした。雲隠れ状態、逃げていました。その後5月19日に報道陣の取材に応じて謝罪をして、辞任の意向を明らかにしました。
そして関西学院大学の鳥内監督や負傷した選手と保護者と面会して謝罪。しかし悪質なタックルの指示をしたかどうかの発言はありませんでした。どうして指示をしたかしなかったかをこの時点でも言わなかったのか。何か特別な理由があったのか、それとも言わなければ上手い手で逃げられると思っていたのか。非常に怪しい状態ではありますが、内田監督が指示をしたかどうかはまだ確定はしていない状態。どうして自分の口で真実を語らないのでしょう。
内田正人監督が指示についてを語る前に、本日5月22日午後に悪質なタックルをした日大の宮川選手の記者会見がありました。
宮川選手は丸刈りで黒いネクタイを締めて会見に臨んだ。会見は宮川選手の要望で行われ、「顔を出さない謝罪はない」という理由で顔出しを決意したという。
5日の練習後、井上コーチから「監督に『どうしたらおまえを試合に出せるか』と聞いたら『相手のQBを1プレー目でつぶしたら出してやる』といわれた」と説明を受け、「『QBをつぶしにいくので僕を使ってください』と監督に言いにいけ」と指示されたことを明かした。
井上コーチから内田監督に対して「クオーターバックを潰しに行くので僕を使ってくださいと言いに行け」と伝えるよう指示されたと説明。試合当日に指示通り同趣旨の言葉を監督に伝え、監督が「やらなきゃ意味ないよ」と返答した旨も説明した。
概ねこのような内容。コーチと監督から悪質なタックルをしろとの指示を受け、指示に従い危険なタックルをして怪我をさせてしまったとの謝罪会見をしました。20歳の大学生が顔出しをして堂々と謝罪、経緯を明らかにしたことは勇気ある行動だと思います。
しかし危険ということを知りながら指示に従い、怪我をさせてしまったことは許されるべきことではありません。かなりレベルの高い選手なので、指示されたことの危険性や危険度については熟知していたはずです。自分や身内などが生きる死ぬの脅迫だったりすれば、仕方ない部分もあると思いますが、試合に出たかったから指示に従ってしまったとのこと。同情論が多いですが、私は同情の余地なしだと思います。
今日の記者会見は内田監督が指示について明らかにする前であり、内田監督より先に顔出しで記者会見をするということは今後の自分の立場を考えた場合、とても有効な作戦だと思います。作戦ではなく、気持ち優先で良い人だった場合は指示通りの行動をしていないと思いますし、指示通りのことをしてしまった後、もっと早く何かしらの行動をとっていたと思います。このタイミングでの顔出し記者会見、気持ちよりも戦略的と私は解釈しました。
怪我をした関西学院大学の選手など被害者、被害校からしてみると、どうして内田監督と宮川選手が一緒に記者会見や謝罪をしないのだろう、と思っていると思います。宮川選手は指示されたと言っていますが内田監督はまだ何も話をしていません。まだ真偽は闇の中の状態です。内田監督、宮川選手共に被害者最優先ではなく、自分に優位な状況を作るために動いています。
今後どのような展開になっていくのか、真相はどういうことなのかわかりませんが、今報道されていることとは違う真実、今後報道されることがないことが真実の可能性もあります。話が食い違っている時は食い違っている人達が、同じ場で会見や話し合いなどをしないと真実が全く見えてきません。今回も真実は闇の中で終わってしまうのでしょうか。
上にも書いた通り、宮川選手に対しては記者会見を開いたことが偉かったとかスゴかったとは思いません。しかしネット上で住所や家族などが晒されているなど、ひどい状態になっていることについては憤りを感じます。この行為を行っている大部分の人は匿名状態で、自分は安全で誰にもバレない状態で石を投げている人達。あなた達がやっている行為は宮川選手の行為と同じくらい卑劣です。ネット上に匿名などありませんので、いつ自分が逆の立場になり、晒されてネットリンチ状態になってしまってもおかしくないという覚悟は持ってやらかすべきです。
そして少し本題に戻ります。
最近の問題起こすスポーツ指導者、レスリングといい、アメフトといい、
 
1 高圧的
 
2 実績を鼻にかける
 
3 いざとなると逃げ回り責任忌避して卑怯
 
というのがトレンドですか?
 
馬鹿にしか見えません— Isseki Nagae/永江一石 (@Isseki3) 2018年5月21日
最近スポーツ指導者の不祥事が相次いでいます。私は事件の内容よりも説明をせずに雲隠れしてしまうことが大問題だと思います。信念を持って指導をしているのであれば、何か問題があっても堂々と語るべきですし、誤っていた部分は早く謝罪すべきです。逃げ隠れすることは楽なことに感じるかもしれませんが、一番辛い手法です。
今回のアメフト事件、内田監督が会見を開いても指示の有無について語ったとしても何も解決しません。内田監督と宮川選手が同席しての記者会見をするべきです。
このままでは体育会系の指導者は普段は威張り腐っているのに、自分が不利になると逃げ回って雲隠れしてしまう!という前例がさらに増えてしまいます。この辺で断ち切ってください。今回の日大アメフト事件、まだ真相は闇の中ですが、今後につながる良い方向で解決することを期待しています。