9月30日の日曜日深夜から10月1日の月曜日未明にかけて非常に勢力の強い台風24号が日本列島を縦断していきました。
台風24号の進路
これは台風24号の進路です。クリックすると大きな画像が開きます。
九州と四国の南岸をかすめて和歌山付近に上陸。その後は本州のほぼど真ん中を通り、三陸沖へと抜けていきました。東海より東の地域は台風24号により大きな被害を受けましたが、一番懸念されていた大阪湾付近の高潮を中心とした被害はあまり大きな被害が出ずに済みました。
大阪湾周辺は9月上旬に上陸した台風21号の影響で暴風雨や高潮の影響で甚大が大きな被害を受けました。台風24号も台風21号とほぼ同じ勢力で大阪湾近くに上陸する予報になっていました。
台風21号と台風24号の違い
これは台風21号の進路です。クリックすると大きな画像が開きます。
台風の勢力が強い部分は台風の北東側、天気図で見ると右上部分になります。さらに台風の進路にあたる部分も非常に勢力が強い部分となります。従って、台風が北東に進んでいる時の台風進路にあたる北東側が一番被害が大きくなる台風となってしまいます。
台風21号の進路は北北東、大阪湾は進路の北東に位置していました。この状態でも甚大な被害が発生しました。台風24号の進路は北東、そして勢力が一番強い北東に大阪湾が位置する状態で上陸する予報になっていました。
予報通りに大阪湾付近に上陸した場合は21号と同等か、それ以上の被害が出ていた可能性が高いです。しかし24号の進路は予想よりやや南を通り、大阪湾の南を通過しました。被害はあったと思いますが、21号の時と比べると少ない被害で済みました。
予報通りに24号が上陸した場合は大阪付近、そして本州の日本海を中心に暴風雨が吹き荒れるはずでした。しかし予報より南を通った影響で大阪湾付近の被害は少なくて済みましたが、和歌山以東の本州は東京を含めた関東地方や甲信越地方、東北地方にも猛烈な暴風雨をもたらしました。
台風の進路が少し変わるだけで、被害を受ける地域や規模が大きく変わってきます。
台風25号が週末に接近してきます
台風予想進路図の見方
そしてこれが台風25号の予想進路図です。台風の予想進路図の見方なのですが、中心に引かれている線に沿って進むと勘違いしている人が多いと思います。見るべき点は真ん中に引かれている線ではなく円の部分です。それぞれの時間に台風の中心がある可能性が70%以上の部分に円を描いています。それぞれの円の中心に線を描いたのが台風の予想進路図なのです。東西南北のぶれを考えると中心に描かれた線付近を通過する確率が一番高いですが、みんなが考えているほどは中心付近を通る可能性は高くはありません。
中心線の通りに進む確率が高いと考えるよりも、中心線付近を通る可能性が高く、予報円の端っこ付近を通る可能性も十分考えられるので注意が必要と考えるべきです。予報円外の進路をとる可能性が30%もあります。これは低い数値ではなく、現在の気象予報技術では正確に台風進路を予想することが無理であることを示しています。
上記のことを踏まえてもう一度台風25号の予想進路図を見てみると、一見すると日本海を通過していくので九州や本州にはあまり大きな影響がなく、25号が横断してしまう東北地方と北海道だけが警戒すれば良さそうに見えます。
しかし予報円の南端を進む可能性も低くはなく、南端を通った場合はまた大阪湾付近に大きな被害をもたらしてしまう可能性もあります。南端を通った場合は九州、四国、本州、北海道、日本全国に大きな被害が出てしまう可能性があります。
自分が住んでいる場所が中心線から離れていても、予報円内に入っている場合は台風中心が直撃する可能性があるので十分な注意が必要です。
台風の被害に備えておきましょう
災害への備えは大地震だけのためだけではありません。台風の被害にも備えることになります。被害が起きてから必要な物を買うのは非常に困難になってしまいます。今でしたら十分に余裕を持って準備することができる地域が多いはずです。少し前に災害時に備えておくべき物を詳細に書いて投稿しました。災害が起きて困ってしまう前に、全てでなくても一部であっても自分に必要と思った物を準備しておきましょう。長時間の停電は絶対に想定して準備するべきです。
災害時の備えについて2018年秋!の話
車を持っている人はガソリンを満タンにしておきましょう。長時間の停電時は車のバッテリーが使える状態というのは非常に便利であり、深刻な災害時には命に関わる部分でもあります。災害が起きてから満タンにするのではなく、今すぐガソリンを満タンにしておきましょう。