恋愛は本当のことを言ってはダメですがビジネスは隠さずさらけ出せ!の話

銀行
恋愛では本当のこと、真実を相手に全て話すこと、打ち明けることが幸せにつながったり正解であることは少ないと思います。
浮気など悪いことをしてしまったことを隠していることに苦しさを感じて相手に打ち明けたくなることもあると思いますが、
言わなければ絶対にバレないことを自分から話してしまうことは自分は気持ち良く心地良くもありスッキリしますが、言われた方としてはこれほど屈辱で心地悪いことはありません。
言わないとそのうちばれてしまうことであれば早く言う方が良い場合もあると思います。しかしほとんどの場合は浮気したとしても、それ以降浮気をしなければ発覚してしまうことなく時は流れてしまいます。
言わなければ、2度としなければ絶対にばれないことを相手に告白したくなってしまう気持ちは自己満足を満たしたいだけであり、告白をされる相手にとって幸せな要素は1つもありません。
言わなければ絶対にばれるはずのない浮気の告白に対して、交際相手や正直に話してくれてありがとう!などという気持ちがあるわけはないのです。自己満足を満たすためだけに相手を傷付ける最低の行為です。

ネタバレ的なあれではありますが、この映画の中の一場面でも同じようなことが言えます。告白をすることにメリットの欠片もなく、デメリットが100%の告白。このような自己満足を満たすだけで大切な人を不幸にする言動は慎むべきです。

仕事の場合はどうなのか

取引先とのやり取り、金融機関とのやり取りでどこまで話すべきなのか。

金融機関とのやり取り

ひと昔前までは金融機関に対しては1円以上利益が出ている決算書の提出、1円以上利益が出ている試算表を提出をする。そしてそれに合わせて適当なこじつけ話をする。これがお金を借りるための方法でした。
金融機関も不正に気付きながらも審査や査定や責任や成績も含めて1円以上の利益を求めていたという状況でした。
この辺はいろいろと複雑な事情があり、銀行や信用金庫はかなり不自然な決算書内容であっても利益が出ているかどうかだけにこだわり、日本政策金融公庫(旧称国民金融公庫・通称国金)は利益が出ていても決算書の不自然な点はかなりうるさく突っついてくる健全な金融機関でした。
そんな適当な感じであった銀行などの金融機関、今は気付かないふりをしながらも利益だけでなく内容をを吟味するようになってきています。気付いていない人が多いと思いますが、20年前と今とでは全く違い、10年前と今とでもかなり厳しさが変わってきています。
ほとんどの人が気付かない理由は担当者の言い方が上手く、真偽を掴むことが難しいからです。
私は銀行勤務をしたことがないので詳細はわかりませんし、もし銀行勤務経験があり確定した真実を知っていたら書くことができません。確定の真実は知らないので想像で書きます。
決算書や試算表を元にした審査は当然あります。そこで問題がないと判断されても即融資決定がされます。そこで絶対融資不可と判断された場合も即融資不可と判断されて融資を断られます。
では1週間ほど待たされたり、待たされた後に追加資料を要求された場合はどのようなことが考えられるのか。
この場合は担当者、もしくは担当者上司の判断次第で決定される状況である可能性が高いです。
融資可能か不可能かということではなく、担当者がリスクを負うべきかどうかという判断をしたい、追加の判断材料が欲しいということなのです。
そして融資を断られる時の言葉は融資したいけども融資することはできなかったという無難な言葉。
この場合は正直に検討をした結果自分としてはリスクを負いたくない、負うべきではないと判断したので融資をしたくないと断るべきです。
融資の仕組をわからない人にこの言葉を言うべきかどうかは難しい部分ではありますが、少なくてもちゃんとわかっている人に対しても正直に伝えるべきだと思います。

金融機関には丸裸で正直にするべき

先に金融機関がすべき対応を書いてしまいましたが、金融機関に真摯な対応を求めるからには当然融資を依頼する会社も正直に真摯に対応するべきです。
粉飾などもってのほか、ありもしない先の受注予想や先の見通しの話をするべきではありません。
粉飾をしてまで黒字決算にしたり、利益が出ている試算表を作成したり、ありもしない受注見通しの話をする狸と狐の化かし合いのような時代は終わっているのです。
粉飾決算をしてしまうとどうなるのか。銀行からお金を借りることができて得をすることができるのかどうか、以前詳しく書きました。
粉飾決算って儲かるの?の話

信頼度を上げるためには毎月の試算用提出

会社は金融機関に対して毎月試算表を提出する。必要であれば毎月資金繰り表を提出するべきだと思いますが、まずは毎月試算表を提出するところからスタートするべきだと思います。
毎月試算表を提出することで粉飾決算をしていないことを証明することができます。毎月試算表を提出しながらの粉飾決算、かなり難しい作業になりますので毎月の試算表提出は金融機関に対して粉飾決算は絶対にしていない、真実をさらけ出していることを伝える最高の方法です。
真摯な対応をしている金融機関に対して会社は真摯に正直に対応すべきであり、真摯に対応している会社に対して金融機関も真摯に正直に対応すべきです。
お互いに遠回しなわかりにくい対応はせずに効率良く仕事をしていくべきです。

この記事を書いた人

山口 健一

20年以上会計事務所で勤務し、20件以上の税務調査経験があります。

これだけの経験がある私だからこそ税理士との交渉をスムーズでわかりやすいものにするお手伝いをすることができます。

税務、法務、労務など会社経営に必要な全て業務知識を網羅しており、私が可能なことは私が対応をし、専門家に依頼すべきことは適切な専門家に依頼、仲介をすることができます。