月収20万の正社員を1人雇うとかかるお金ツイートにマジレス!の話

今朝こんなツイートがどこからか流れてきました。注目を集めるために盛りすぎの釣りツイートではありますがマジレスします。
基本給 200,000円
社会保険料 29,800円
労災・雇用保険 1,800円 労災は事務職として試算しました
ボーナス ひと月換算 33,000円 夏冬各1ヶ月分 400,000円
ボーナスにかかる社会保険料 ひと月換算5,000円
計 296,600円/月
私が計算するとこうなります。あべゆきさんが試算した421,500円との差額は124,900円です。
「労災・雇用保険」の試算根拠がよくわからないこと、「通勤・家賃手当」37,500円の根拠がわからず高額すぎること、「退職金積立」23,000円は通常はありえないこと、「ボーナスひと月換算」83,000円は年間賞与100万円を元に試算されていること。
このように通常はありえないようなことが前提とされた試算、事業をしたことがないと思われても仕方ないようなお花畑的な試算の結果が421,500円/月という結果となっています。
おそらくネタなのでしょうが、ツイッターにも書いた通りマジレスしました。

このツイートの反応

今これを書いている時点で返信が87件、リツイートが1,282件、いいねが3,835件となっています。この感じを見るとやはり釣りなのでしょう。
釣りにしても実際にある程度の人数を雇って会社経営をしたことがある人はこんなひどい数字は書けないので、何もわからず釣りで書いたのだと解釈しています。

この人が書いたブログ

このトンチンカンなツイートをした人が年収に関するブログを書いていたので読んでみました。ネタとしては最高です。
【年収別】男性の生活水準まとめ?●●円稼ぐと暮らしはこうなる?
ネタとして最高と思い読んでみたのですが、ごめんなさい以外の言葉が思い浮かびません。本当にごめんなさい。
ツイート内容はネタではなく、全く何も知識がない人のツイートであり、ブログの内容も個人事業主や会社経営のことを全くわかっていない人の書いたブログでした。
あべゆきさんの試算と私の試算との相違点を論理的にまとめて投稿しようと思っていたのですが、そういうレベルのブログではありませんでした。趣旨を変えます。
これはダメです。こんなブログ初めて読みました。書いてあること全てがでたらめであり、想像で夢の世界を書かれているだけなのでブログネタとして取り上げる価値がないのですが、ここまで書いたのでどうにか書ききります。

自営で1千万円や3千万円の男性の話

自営で1千万円、自営で3千万円の男性とはどのような感じかとのことが書かれてします。
これだけの収入があると会社を経営していることが多いとのことが書かれています。収入が1千万円くらいを超えると法人成り(会社設立)をした方が無条件で得をすると言われていたのは昔の話であり、今はこの程度では会社設立をしても得をすることはできないのです。

会社設立は本当に得なのか

利益が1,850万円あった場合、個人の税金と保険料の金額は下記の通りです。
・税額 716万円
・社会保険料 113万円
・合計額 829万円
会社を設立して給与として1,850万円を支払った場合は下記の通りです。
・税額 540万円
・社会保険料 328万円
・合計額 868万円

会社を作ると税金が安くなるというのは本当か?の話
1,850万円というのは売上の金額ではなく利益の金額です。売上から費用を引いた金額が2千万円くらいあっても、会社設立をして税金が安くなって得をするということはないのです。
ほとんどの人がこのような利益を生み出すことや試算をすることができないのでステレオタイプ的な適当なことをブログに書きたくなるのでしょうか、あまりにもお粗末で情けなくなってくる記事です。
そんな人のツイートのリツイートが千以上、いいねが4千近く。情けなくて涙が出てきそうです。
書いていて脱力感しかありません。こんなツイート、こんなブログを拾ってしまった私が悪いのはわかっていますが、それにしてもひどい、ひどすぎです。
ツイッターのフォロワーが6千人以上いますが、長くは続かないでしょうね。絶対無理です。こんな感じでいい加減な商売をしていていなくなっていく人を沢山見てきたので、どうなっていくのか、現状がどれくらい厳しいことになっているのか、手に取るようにわかります。
真面目に学び続けないとダメなんですよ。
皆さんもこの人が今後どうなっていくのか注目してみてください。

この記事を書いた人

山口 健一

20年以上会計事務所で勤務し、20件以上の税務調査経験があります。

これだけの経験がある私だからこそ税理士との交渉をスムーズでわかりやすいものにするお手伝いをすることができます。

税務、法務、労務など会社経営に必要な全て業務知識を網羅しており、私が可能なことは私が対応をし、専門家に依頼すべきことは適切な専門家に依頼、仲介をすることができます。