先日、ベビーシッター料金が経費として処理することができない理由について書いている時に脱税指南サイトに辿り着きました。
子育ての経験がある人を、事務作業の名目でアルバイトとして雇って、子供の面倒も見てもらう。
そうすれば、実質はベビーシッター代なんですが、事務作業のアルバイト代として事業の経費にできます。
実態がベビーシッターだけしかやっていない方を、事務作業のアルバイトにすると嘘になります。
事務作業の合間に、子供の面倒も見ているって状態にするのがコツです。
家政婦を雇っても、事業の経費にできませんが、事務作業のアルバイトの方に、部屋の掃除をやってもらうことも可能です。
保育料、ベビーシッター代を、事業の経費にする裏技
このようなことが書かれているサイトです。従業員に子供の面倒を見てもらった場合、その時間分の給与を支払っても良いですが子供の面倒を見てもらっていた時間分の給与は経費にすることができません。
自宅の掃除など家政婦がするべき仕事を事務員にやってもらった場合も、その時間分の給与は経費として処理することはできません。
現実問題として純粋に事務員として雇った人に子供の面倒を見てもらうこともあると思います。それが少々であり、意図的でなければ分けて計算しなくても問題ないと思います。
しかし意図的であったり金額が大きい場合は完全に脱税行為であり、脱税行為を推奨する書き方はするべきではありません。
このサイトを読む人のほとんどは税法の知識が乏しく、税法にある程度詳しくても実務処理には詳しくないはずです。
そんな人達がこの内容を読んでも脱税行為だと理解できません。普通にみんながやっていて、これが良い方法であり節税なのだと理解してしまうはずです。
意図的に事務員ということにしてベビーシッター行為をさせた場合
具体的には事務員として募集をして面接時に事務員という名目での募集と採用だが仕事内容はベビーシッター行為であると説明。面接者がそのことに納得して採用。
もしくは知り合いに声をかけ、事務員という名目で給与を払うがベビーシッター行為をして欲しいと頼む。意図的にやる場合にはこのような感じになると思います。
仕事や売上金額の規模にもよりますが、事業規模に対して極端な給与金額にならなければ税務署にバレる可能性は低いと思います。
しかし従業員数が3人程度で、事務仕事は全くせずにフルタイムでベビーシッター行為だけをする人が1人いるとバランスの悪さから問い合わせがくる可能性が高まります。
従業員数が多い場合や売上金額が多い場合は法人化している可能性が高く、個人事業主として事業をしているということは事業規模が小さく、従業員数が少ないことが多いです。
事務員という名目で雇った人にベビーシッター行為をメインでやってもらう行為は事業規模や給与金額や従業員数のバランスが悪くなり、税務調査に入られる確率が上がります。
税務調査があった場合は従業員の仕事内容を細かく確認されるので全てバレます。別の理由で入った税務調査であっても、事務員にベビーシッター行為や家政婦行為をさせていた場合は簡単にバレます。
知識のない人が記事通りのことをしてしまった場合、税務調査に入られる確率が上がり、税務調査の際は多額の追徴課税を徴収されてしまうことになります。
脱税行為を裏技とか節税と勘違いさせるように書く行為は絶対にするべきではありません。
脱税指南サイトを書いているのはどんな人が
このベビーシッターの記事を書いた人は税法の知識だけでなく、一定以上の実務経験があり、税務調査も経験していると思います。
会計事務所に勤務中か勤務経験があり、税務調査に何度も立ち会った経験がある人だと思います。ベビーシッター記事だけでなくサイト内の記事を読んでそう感じました。
税理士である可能性もありますが、税理士資格を持っていたらこんな違法性がある危ない記事を書かなくても食うに困らないので確率は低いと思います。
知識のない人が事の重大さに気付かず脱税指南記事を書いてしまうのは仕方ないと思いますが、知識がある人が意図的に脱税を煽る行為は許されない行為です。
書いた人はこれを読んだ知識がない人が悪いことだと思わずにこの行為をすることがわかっているはずです。
わかっていてもこの書き方にした理由はページビュー数を稼ぎたいからなのでしょうか。
その他にも脱税指南記事が
友達でもあり、お客さんでもある。それなら接待交際費でOK。
いつも商品を買ってくれるお客さんとの飲食代や贈り物、これは完全に接待交際費です。
商品を買ってくれるお客さんと、ばったり会って、一緒にコーヒーを飲んだ。
これも接待交際費です。
接待交際費として会計処理するときは、その相手が誰だったかを、記録しておきましょう。
仮に税務署から疑われても、商品を買ってくれたお客さんと一緒にコーヒーを飲んだと言えばいいんです。
税務署は反面調査で、そのお客さんに確認することもできます。
友達との飲食代も接待交際費。事業で必要だと説明できればOK
「お客さんとコーヒーを飲んだと言えばいいんです」この部分が完全に脱税指南ですし、細かい部分でも商品を買ってくれた客とコーヒーを飲んでも経費として処理することができません。
商品を買ってくれた客がまた買ってくれるために、買ってくれる人を紹介してもらえるためにコーヒーをご馳走した場合は経費として処理をすることができます。本音と建前の部分ではありますが、公開する以上は書いてはいけないことがあるのです。
個人事業主の慰安旅行を経費にする裏技
これが裏技、同業者や取引先を誘って、一緒に旅行しちゃいましょう。
福利厚生費がダメでも、接待交際費なら、観光旅行も経費にできます。
個人事業主の場合は、事業に必要ならば金額の上限なく、接待交際費を必要経費にすることができます。
接待交際費の金額に上限がある法人に比べて、個人事業主は、いくらでも上限なく、接待交際費を使うことができます。
ただし、接待交際費の条件は、取引先や同業者が同席すること。
仕事上での取引先や同業者さえ一緒なら、観光旅行が事業の経費にできるんです。
個人事業主が遊びの旅行を事業の経費にするには、福利厚生費や旅費交通費ではなく、接待交際費が一番です。
個人事業主も事業の経費で慰安旅行、一石二鳥な節税方法
これも完全にアウトです。プライベートである観光旅行を仕事に関係した旅行と偽って経費処理をすることができると脱税指南しています。
個人事業主の交際費なんて税務署は全く信用していませんので、税務調査があった場合はプライベートの旅行代は絶対バレます。
飲食代に関してはコーヒー代など細かい物ものはコストパフォーマンスが悪いので指摘してこないかもしれませんが、ゴルフ代や高額な飲食代に関してはほぼバレてしまうと思っておくべきです。
このサイトに書かれている処理をして申告をすると納税額は少なくなりますが、税務調査が入った場合はほぼ全てがバレてしまいます。
本税と罰金と利息。罰金は申告の間違いではなく、意図的な脱税行為なので重加算税が課されます。
サイト内に書かれいることの中で裏技と書かれている部分は脱税行為です。重加算税の対象です。その他の部分も税法を熟知している以外は書かれている行為はしない方が良いです。
有用なことが書かれている部分もありますが、その意味と危なさを理解したうえでなければやるべきでない処理方法ばかりです。書かれている言葉のように甘くはないのです。
ググって一番上に表示されいるサイトが正しいとは限りません。上記のように裏技と称して脱税指南しているサイトもありますので十分気を付けてください。